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出生前診断について

すべての赤ちゃんのうち3~4%は何らかの異常をもって生まれてきます。
先天異常には、超音波検査で認められるような形態の異常から診断される疾患や染色体疾患、遺伝子配列に変化による疾患など多彩です。
出生前診断にはいろいろな種類がありますが、従来の検査よりもリスクが低くて精度が高いといわれている母体血胎児染色体検査(NIPT)について説明します。

母体血胎児染色体検査って?

母体の血液と胎児の血液は、基本的には混じり合わないようになっています。胎児は母体血から酸素や栄養分を受け取り、老廃物や二酸化化炭素を母体へ渡しています。

母体血と胎児血が接するところが胎盤です。胎盤の絨毛細胞が母体血と接しており、絨毛細胞由来(胎児と同じ染色体を有します)のDNAが母体血液中に少量流れ込みます。そのごく少量のDNAを採取し、増幅し主に染色体の数の異常であるダウン症(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーなどの有無を診断します。

どんな人が対象になるの?

日本産婦人科学会の指針により検査を受けれる妊婦さんを定めています。以下のうち一つの条件を満たしている必要があります。

  • 分娩予定日時点の年齢が35歳以上(凍結胚移植の場合は、採卵時の年齢が34歳2か月以上)
  • ダウン症候群、エドワーズ症候群、パトー症候群のいずれかの赤ちゃんを妊娠、出産したことのある人
  • 担当医師から染色体異常のいずれかの可能性を指摘された人

検査はどこでできるの?どうやって予約をとるの?

日本産婦人科学会が認定した施設にかぎられており、残念ながら三重県には該当施設がありません。当院からは主に名古屋市立大学病院への紹介をしております。妊婦さん本人からは予約できませんので当院から予約の手続きをいたします。

いつ検査できるの?

検査は妊娠10週~15週に行います。検査には少なくとも3回の受診が必要です。なるべく妊娠11週未満までに第1回の受診に行く必要がありますが、予約がとりにくいこともありますので、検査希望のある方は早めに申し出て下さい。

受診内容って?

初回時は紹介状を持参のうえ受診して下さい。紹介状がないと受診できません。その後遺伝子カウンセリングの予約をとり、夫(またはパートナー)と受診し、2回目の受診時にカウンセリングをうけた後採血します。3回目の受診で検査結果を聞きます。母子手帳も忘れずに持っていきましょう。

検査の費用って?

この検査に関わる診察はすべて自費診療です。
医療機関によって異なりますが、約20万円ぐらいかかる予定です。
詳細については変更している場合があります。詳しくは名古屋市立大学病院HPを御参照ください。

もしも・・・・?

母体血胎児染色体検査はかなり精度が高いですが、障害の有無が100%わかるわけではないので、確定診断を必要とする場合があります。その際には羊水検査を行います。妊娠15週以降に羊水中の赤ちゃんの浮遊細胞を培養して染色体診断・遺伝子診断を行います。

誰もが元気な赤ちゃんを授かりたいと思う気持ちは当たり前のことです。私たちは確実な医療技術の提供とともに、より安心してお産をしていただけるよう日々診療にあたっております。今回の検査は妊婦さんの安心材料にはなりますが、残念ながら赤ちゃんのすべての異常がわかるわけではありません。毎回の妊婦健診時での超音波診断も出生前診断の一つといわれており、母体血胎児染色体検査が必ず必要な検査ではないということを理解して下さい。感覚器や発達にかかわる異常などについては現代の医学ではわからない事も多くあり、出生前に知ることは難しいとされています。

結果によっては重大な決断が必要となることもあるので、事前によく御夫婦・御家族で話し合ってください。

心配なことやかわらないことがあれば、遠慮なくご相談下さい。